あおい薬局
糖尿病に飲む新薬続々、低血糖リスク減 勢力図に影響も
2010年3月5日 asahi.com
新しいメカニズムで効く糖尿病の飲み薬(経口薬)が約10年ぶりに相次ぎ登場している。新薬は従来品より低血糖になるリスクが少ないとされ、医師ら の関心も高い。国内外の製薬大手は新薬が出ないまま主力薬の特許が切れる「2010年問題」に直面しており、患者数が多い糖尿病での画期的新薬への期待は 大きい。糖尿病薬市場のシェア争いに変化をもたらす可能性もある。
国内最大手、武田薬品工業の「ネシーナ」は2月末、厚生労働省の審議会で薬事承認の見込みがたち、2010年度前半の発売を予定する。昨年末に国 内初発売となった万有製薬「ジャヌビア」と、4月に発売予定のノバルティスファーマ「エクア」に続く3品目。いずれも「DPP—4阻害薬」と呼ばれる種類 の薬で、ほかにも6社の5品目が現在臨床試験の後期段階にある。
血糖値を下げるインスリンの分泌を膵臓(すいぞう)に促すインクレチンというホルモンがある。DPP—4はこれを分解してしまう酵素で、新薬はこ の酵素を阻害してインスリン量を増やす仕組み。従来品の投薬は低血糖にならないように微妙なさじ加減が求められたが、新薬は高血糖時にのみ働くインクレチ ンに着目しており、低血糖になりにくい。体重増につながる空腹感など他の副作用も少ないとされる。
この分野で新しい作用の薬は武田が1999年末に発売した「アクトス」以来。新しいメカニズムは注目度が高く、国内外の製薬大手がそれぞれ違う化合物を用いて激しく開発競争してきた。
メリルリンチ日本証券の渡辺律夫アナリストは「日本の医師らは特に安全を重視する傾向が強い。副作用の少ない新薬の売り上げ規模は5年後には各社合計で1千億円を超え、経口糖尿病薬全体の3〜4割を占める可能性もある」とみる。
2千億円規模の経口糖尿病薬市場では現在、シェア半分強を握る武田が一歩抜きんでた存在だが、新薬の登場は勢力図を塗り替える可能性がありそうだ。
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